
歯科医院のシフト作成はなぜ大変?院長・リーダーの負担を減らす5つのコツ
本記事は、歯科医院の働く環境づくりに関わる情報をsoeasy buddy for dental+AI編集部がまとめたお役立ちコラムです。シフト作成が大変になる構造的な理由と、負担を減らす実践的なコツをお届けします。
「気づけば休憩時間にシフト表とにらめっこしている」「希望を集めるだけで何日もかかる」——歯科医院のシフト作成は、院長や主任・チーフにとって毎月やってくる悩みの種ではないでしょうか。
診療と並行してこなすには負担が大きいわりに、うまく組めて当たり前。誰にも褒められない仕事なのに、一歩間違えばスタッフの不満につながる——それがシフト作成です。
本コラムでは、歯科医院のシフト作成がなぜ大変なのかを構造から整理し、法令上おさえるべきポイントと、今日から実践できる5つのコツを紹介します。
なぜ歯科医院のシフト作成は難しいのですか?
歯科医院のシフト作成が難しいのは、歯科医師・歯科衛生士・歯科助手・受付という職種ごとの必要人数を、ユニットの稼働状況や診療内容に合わせて組み合わせる必要があるためです。さらに常勤・非常勤・時短勤務など働き方が多様なため、考慮すべき条件が一般的な職場より多くなります。
職種ごとの「配置の最低ライン」がある
歯科医院では「とにかく人数がそろえばよい」わけではありません。ユニットを稼働させるには歯科衛生士が何名必要か、アシストと受付を兼務できるスタッフは誰か——職種と業務の組み合わせを考えながら、時間帯ごとの最低ラインを満たす必要があります。
歯科衛生士が足りない時間帯は、予約枠そのものを制限せざるを得ない
新人とベテランのバランスも考えないと、現場が回らない
訪問診療がある医院では、外に出るメンバーの調整も加わる
働き方の多様さが調整を複雑にする
子育て中の時短勤務、週2〜3日のパート勤務、午前のみ・午後のみの勤務など、歯科医院は多様な働き方のスタッフで成り立っています。一人ひとりの条件を把握しながら公平に組むのは、頭の中だけでは限界のある作業です。
「シフトを組む人だけが、全員の事情を抱え込んでいる」——この構造こそが、シフト作成の負担の正体です。
シフト作成で最低限おさえるべきルールは何ですか?
シフト作成では、労働条件の明示、有給休暇の取得、シフトの決定・変更ルールの3点をおさえることが基本です。厚生労働省は2022年1月に「いわゆる『シフト制』により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項」を公表しており、シフト制で働くスタッフの労務管理の考え方が整理されています。
シフトの提出期限・確定日・変更手続きをあらかじめ決めておく
厚生労働省の留意事項では、シフトの作成・変更の手続き(作成のタイミングや、確定後に変更する場合の手順・期限など)をあらかじめ労使で話し合って定めておくことが望ましいとされています。「なんとなく毎月この時期に」という運用のままでは、急な変更のたびにトラブルの火種になりかねません。
有給休暇の管理もシフトとセットで考える
2019年4月からは、年10日以上の有給休暇が付与されるスタッフに対して、年5日を確実に取得させることが義務化されています。誰があと何日取得する必要があるのかをシフト作成時に把握できていないと、年度末に慌てて調整することになります。有給の取得状況をシフトと同じ場所で確認できる仕組みがあると、この管理はぐっと楽になります。
歯科医院のシフト作成を効率化するコツは何ですか?
シフト作成の効率化は、「ルールの明文化」「パターンの標準化」「必要人数の見える化」「希望収集の一元化」「共有の仕組み化」の5つがポイントです。特別なスキルは必要なく、いずれも今日から取り組めます。
コツ1:提出締切と確定日をルール化し、全員に見えるようにする
「毎月20日までに希望提出、25日にシフト確定」のように締切と確定日を固定し、院内の誰もが見える場所に明示します。ルールが明文化されているだけで、「まだ出していない人を追いかける」手間と気まずさが減ります。
コツ2:勤務パターンを標準化する
「早番」「遅番」「午前のみ」「訪問」など、自院の勤務パターンを名前をつけて標準化します。ゼロから時刻を書き込むのではなくパターンを当てはめる方式にするだけで、作成時間も記入ミスも減らせます。
コツ3:時間帯×職種の「必要人数表」をつくる
曜日・時間帯ごとに「歯科衛生士◯名・助手◯名・受付◯名」という必要人数を一度表にしておくと、シフトを組むたびに頭の中で計算し直す必要がなくなります。予約の入り方が変わったときも、この表を直すだけで基準を更新できます。
コツ4:希望シフトの提出窓口を一本化する
紙のメモ、休憩室での口頭、個人的なメッセージ——希望が複数の経路でバラバラに届くと、転記の手間と「聞いた・聞いていない」のリスクが生まれます。希望の提出先を1か所に決め、全員が同じ方法で出すようにしましょう。
コツ5:完成したシフトは「全員が同じものを見られる」状態で共有する
完成したシフト表を紙で掲示するだけでは、休みの日に確認できず、変更があっても気づけません。スタッフがいつでもどこでも最新版を確認できる状態にしておくことが、「確認のための出勤」や「変更の伝え漏れ」を防ぎます。
シフト作成の負担を減らすツールにはどのようなものがありますか?
近年は、希望シフトの収集からシフト表の作成・共有までをスマホひとつで完結できるシフト管理アプリが登場しています。soeasyが提供するシフト作成管理アプリ「shareshare(シェアシェア)」も、そのひとつです。
shareshareは「もっとみんなに『ゆとり』を」を掲げる、みんなでシェアするシフト作成管理アプリで、歯科医院でも導入が進んでいます。上で紹介した5つのコツを、そのままアプリの仕組みとして実現できるのが特徴です。
希望シフトの一元化:スタッフはスマホのカレンダーをタップするだけで、いつでもどこでも希望シフトを提出できます
勤務パターンの標準化:「日勤」「遅番」「有給」などのシフトパターンを自由に登録・色分けでき、表形式の画面からタップで割り当てられます
締切前のリマインド:希望シフトの締切前にリマインド通知が届くため、未提出者への声かけが不要になります
即時共有:シフトを確定するとすぐ全員のカレンダーに反映され、プッシュ通知でお知らせ。印刷や写真での配布は不要です(必要な場合は印刷・PDF出力も可能)
有給取得日数の確認:シフト表から有給の取得日数を確認でき、年5日取得義務の管理にも役立ちます
さらに、希望シフトと必要人数をもとに下書きシフトを自動作成する機能も搭載されており、「組む作業そのもの」の負担軽減も進んでいます。料金はスタッフ1人あたり月額200円(税抜)・10名の月々2,000円からと、小規模な医院でも取り入れやすい価格設計です。
よくある質問
シフト表は何日前までに確定させるべきですか?
法律で一律の期限が定められているわけではありませんが、厚生労働省の留意事項では、シフトの作成・通知のタイミングをあらかじめ労使で定めておくことが望ましいとされています。スタッフが予定を立てられるよう、遅くとも適用開始の1週間前、できれば2週間前の確定を目安にルール化する医院が多いようです。
スタッフの希望をすべて反映できない場合はどうすればいいですか?
すべての希望を通すことよりも、「どういう基準で調整しているか」を明示することが納得感につながります。希望が重なった場合の優先ルール(先着・交代制など)を決めて公開し、通らなかった場合はひと言添える——この積み重ねが不公平感を防ぎます。
小規模な歯科医院でもシフト管理アプリを使うメリットはありますか?
スタッフが5〜10名程度の医院でも、希望収集・作成・共有・変更連絡の手間は毎月発生するため、アプリ化のメリットは十分あります。shareshareのように1人あたり月額200円(税抜)・10名の月々2,000円から使えるアプリであれば、コスト面のハードルも低く始められます。
まとめ:シフト作成は「仕組み」で楽になる
歯科医院のシフトが大変なのは構造的な問題——職種ごとの必要人数と多様な働き方の組み合わせという、考慮条件の多さが負担の正体です。担当者の頑張りだけで解決しようとしないことが第一歩です。
ルールの明文化が負担とトラブルを減らす——提出締切・確定日・変更手続きをあらかじめ決めて共有するだけで、毎月の調整はぐっと楽になります。
収集から共有までを1か所にまとめる——希望の提出窓口とシフトの確認場所を一元化すれば、転記ミスも伝え漏れもなくなります。シフト管理アプリの活用も有効な選択肢です。
シフト作成にかかっていた時間と気疲れが減れば、その分を診療やスタッフとのコミュニケーションに使えます。まずは自院のシフト運用を「ルール」「パターン」「共有方法」の3つの観点で見直してみてください。

取材協力
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